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新型ラリー車の開発テストを実施。砂丘走破性能に大きな手応え

第7号2022.06.28

TLCは2022年6月、約3週間の日程でアフリカ大陸のモロッコにて、ダカールラリー2023に初投入するランドクルーザー300 GR SPORTをベースとする新型ラリー車の開発テストを実施し、約3,000kmを走りこみました。

この時期のモロッコは本格的な夏に突入していますが、今年は気温45℃を超える日も珍しくなく、50℃に達する日も見られる猛暑となりました。走行中の車内温度は65℃を超え、人にもクルマにも非常に過酷な条件下でのテストとなりました。

新型ラリー車の開発は昨年よりスタートし、フランスではグラベル路面のテストを進めてきました。ダカールラリー実戦に近い環境で初走行となった今回のテストでは、特に砂丘ルートでの走破性の進化をチームは実感しています。ベース車両の軽量化や低重心化、またE-KDSSと呼ばれる新しいサスペンションシステムなどにより高められた走破性を最大限活かせるようラリー走行に合わせてセッティングすることで、柔らかい砂の急斜面をこれまでにないトラクションを発揮して越えていける高い戦闘力を持つラリー車に仕上がっています。

一方、一般ユースの想定を上回る高い速度域での長時間、長距離走行を耐え抜くことが必要となるダカールラリーにおいて、走破性の向上に合わせた耐久性の確保も重要な要素となります。

高い外気温も相まって、熱対策にチームが苦労する場面も見られましたが、エンジニア、メカニックはマシンが走行を終え、ガレージに戻ると連日深夜まで知恵を出し合い、日々のトライ&エラーを繰り返すことでラリー車を鍛えていきました。テストで直面する課題に向き合い、走行を重ねる中で着実にラリー車として強くなっていく手応えを得られています。

また、2023年大会に向けてアップデートされた試作タイヤ(TOYO TIRES OPEN COUNTRY M/T-R) の評価も実施し、新型ラリー車のポテンシャルを如何なく発揮できるさらに高いレベルの仕上がりに大きな期待を寄せています。

チーフメカニックのフィリップ・シャロワは今回のテストの総評として「多くの課題に直面しているが、デビューウィンに向けたチームの士気はとても高いし、心配はしていない。このテストのおかげで我々のやるべきことは一段と明確になった。あとはそれを地道に実行するのみだ」と、語っています。

新型ラリー車の開発はまだまだ続きますが、『もっといいラリー車づくり』を通して、『もっといいランクルづくり』に繋げるとともに、ダカールラリー2023年大会のデビューウィン、市販車部門10連覇を目指して参ります。