市販車部門ワン・ツーフィニッシュで6連覇を達成
ダカールラリー2019がリマでゴールを迎えた

戦況

17日、ペルーのピスコ周辺で最終SS(競技区間）を行い、その後リエゾン（移動区間）でリマにゴールして、11日間の競技を終えた。トヨタ・ランドクルーザー200の2台体制で市販車部門に参戦したTLCは、この行程を無事走り切り、1号車クリスチャン・ラヴィエル／ジャン・ピエール・ギャルサン組が市販車部門優勝。2号車三浦昂／ローラン・リシトロシター組が2位で続き、TLCはワン・ツーフィニッシュで同部門の6連覇を飾った。

最終日のSSは再びビバークを基点に近隣の砂丘地帯を巡る、112㎞のループ。難易度の高かった今大会に相応しく、最後も砂中心で気の抜けないステージとなった。TLCの2台は、落ち着いたペースでSSに臨み、1号車が総合35位、2号車が39位で無事フィニッシュ。その後、247㎞のリエゾンでリマのゴール会場に到達した。この結果、最終的な累計順位は1号車が総合24位、2号車が29位と、市販車部門ながら、改造車部門の上位に分け入る高順位を記録。市販車部門の完走は、TLCを含めて3台のみで、3位のアンドレア・シウマリーニ組（フォード・ラプター）に対し、優勝した1号車は95時間37分34秒、2位の2号車も92時間49分38秒の大差をつける圧勝だった。

ゴールセレモニー（表彰式）が行われたのは、スタート地点と同じリマ市郊外の海岸沿いにあるマグダレーナビーチ公園。ピスコから到着した競技車は、一旦パルクフェルメ（車両保管場）に収められ、午後6時頃から隣接するポディウムへの登壇が始まった。TLCの2台がポディウムに上がったのは午後9時過ぎ。平日の夜とは思えない大勢の観客が詰めかける中、選手は日本から駆け付けた、トヨタ車体山﨑取締役・副社長、TLCの杉浦チーム代表とがっちり握手を交わし、観客の歓声に大きく手を振って応えていた。

ダカールラリーがアフリカから南米に舞台を移して11年目。初めてペルー１か国での開催となった今大会は、期間がこれまでより3～4日間短い10日間で、走行距離も相応に短縮されたが、難易度の高いコース設定により例年以上の過酷さに。とりわけ砂丘の厳しさは、市販車ベースの車両で参戦しているTLCにとっては、スタックなしに走り切るだけでも大変なほどだった。しかし難所では、一定の距離を保ってフォローし合うなど、2台はチームワークを発揮して難関をクリア。今回の市販車部門でのワン・ツーフィニッシュによる6連覇達成は、トヨタ・ランドクルーザー200の堅牢性、走破性の高さを改めて世界にアピールするものとなった。

リマをスタートした2輪137台、4輪バイク26台、4輪（改造車・市販車部門）100台、小型4輪30台そしてトラック41台の合計334台に対して、ゴールしたのは2輪75台、4輪バイク15台、4輪56台、小型4輪20台とトラック14台の合計180台となり、4輪の完走率は56％であった。