砂丘ステージを粛々とクリア
２台揃って総合32位・35位の高順位でゴール

戦況

前半戦も残り2日、第5ステージはアル・ウラ～ハイル間で353kmのSS（競技区間）が行われ、後半部分に今大会初の本格的な砂丘が登場した。TLCの2台は新たに採用した6速オートマチックトランスミッションの効果を発揮してこの難所をクリア。三浦昂（トヨタ車体社員）／ローラン・リシトロイシター組の338号車が32位、クリスチャン・ラヴィエル／ジャン・ピエール・ギャルサン組の326号車が総合35位でゴールした。

この日の競技は引き続きサウジアラビア北部の高原地帯が舞台となった。SSはアル・ウラから80kmのリエゾン（移動区間）で標高1000mほどの山間からスタート。序盤は昨日と同様に、大きな石の間を縫って走る砂地のピスト（未舗装路）からフェシフェシ（細かいパウダー状の土）がふんだんにある枯れ川の底を走行。その後155km地点からゴールまでは砂丘ステージに入る。砂丘といっても通れるところを探しながら砂山の連なりを渡っていくような区間ではなかったが、市販車部門の車両では直線的には登れない厳しい斜面や、砂の柔らかい路面も多く、相応に難易度の高いSSとなった。

TLCの2台は326号車が2分先にスタートしたが、砂丘の手前で338号車が追いつき、その後は2台が一緒に走行。タイヤの空気圧調整は行ったが、幸いスタックやパンクもなくゴールした。このため、成績は338号車が32位、326号車が2分28秒差の35位となった。

この結果により累積の総合順位は、326号車が総合27位、338号車が7分9秒差の29位で市販車部門ワン・ツー態勢を堅持。338号車は総合58位で市販車部門3位につけるホアン・マニュエル・マナ／ホセ・カルバー組（ランドクルーザープラド）に11時間52分41秒のタイム差をつけている。

SSゴール後は約130kmのリエゾンでハイルのビバークに到着した。車両は砂丘の上り下り時に路面と接触する前後バンパーには若干のダメージがあるが、それ以外は大きな問題はなし。10日は前半戦の最終日。ハイルから478kmの競技で首都リヤドに到達する。