難易度の高い砂丘を２台揃ってクリア
市販車部門ワン・ツー態勢を堅持して終盤戦へ

戦況

13日に行われた第8ステージの行程は、サウジ南部のワジ・アルダワシルを基点にしたループコース。474kmのSS（競技区間）が行われ、TLCはクリスチャン・ラヴィエル／ジャン・ピエール・ギャルサン組の326号車が総合38位、三浦昂（トヨタ車体社員）／ローラン・リシトロシター組の338号車が43位でゴールした。これにより累積順位の成績は326号車が総合30位で市販車部門1位、338号車が総合33位で同部門2位となった。

SSはワジ・アルダワシルのビバークから西に132kmのリエゾン（移動区間）で移動した標高1000mほどの台地からスタート。序盤から砂丘が登場し、そのあと山間地を縫う砂地のオフロードと岩場、そして砂丘が現れるテクニカルで、選手にストレスのかかるステージとなった。最後は前日のようなスピードの出せる砂の台地でゴール。再び107kmのリエゾンでビバークに帰着した。今日の砂丘は距離は短いものの、砂が柔らかく容易にスタックする非常に難易度の高いステージとなった。

なお、この日は前日のSS中にアクシデントで逝去した2輪部門のパウロ・ゴンサルベス選手を悼んで2輪とクアド（4輪バイク）部門の競技がキャンセルされ、4輪部門のスタート時間が早まったほか、普段は先にスタートする2輪上位勢のワダチがないため、ナビゲーションに影響があった。

326号車はタイヤの空気圧を下げて走行したことで、序盤に一本のリム落ち（タイヤがホイールリムから外れること）に見舞われたが、その後はスタックもなく順調に走りきった。一方338号車は同じく前半で一本のリム落ちを喫し、その後120km地点の砂丘の谷間で先行のトラックがスタックしたため、後方にいた338号車もそのままスタックして動けなくなり脱出に約20分を要した。その後も5分ほどのミスコースがあり、326号車から約22分遅れとなったが無事にゴールに到着した。

14日は北東にあるハラドまでの間で415kmの競技が実施される。SS前後のリエゾンを併せた総走行距離は891kmと、今大会最長の長丁場となる。大会も終盤戦に差しかかり、長いステージが続く。チームにとっては我慢のしどころだ。