悪路のSSを盤石に終えてワン・ツー体制をキープ
終盤戦の難所、マラソンステージに臨む

戦況

14日、ダカールラリーは終盤戦の舞台となるサウジアラビアの南東へ。ワジ・アルダワシルから891kmを移動してハラドへ向かうロングステージ。415kmのSS（競技区間）は前半に荒れた路面や岩場が連続して、走り方によっては車両に大きなダメージを与えかねない。TLCの2台のトヨタ・ランドクルーザー200シリーズは冷静に走行を続けクリスチャン・ラヴィエル／ジャン・ピエール・ギャルサン組の326号車が総合33位、三浦昂（トヨタ車体社員）／ローラン・リシトロイシター組の338号車が36位で無事ゴールした。

ワジ・アルダワシルから376kmのリエゾン（移動区間）のあと、山間地に回り込んで2パートに分かれたSSがスタート。前半の155kmはモロッコを思わせる悪路で、31kmのニュートラルゾーン（舗装路）を走ったあとの後半部分は広大な砂の台地など、比較的スピードが出せる路面となり、終盤には短い距離ながら砂丘も登場した。SS終了後は再び約100kmのリエゾンでハラドに到達する今大会最長の長丁場であった。

326号車は序盤から良いリズムを保ち、荒れた路面ではスピードを抑え、速度に乗れるところは攻める、メリハリの効いた走りでノーパンク、ノーミスでゴール。338号車も一本のタイヤをパンクさせたほかはトラブルもなく順調に走り切った。

この結果により、累積順位は326号車が総合28位、338号車が31位。市販車部門はTLCの2台しか残っていない状況だが、目標である同部門の7連覇をワン・ツーフィニッシュで飾るべく、細心の注意を払って残り3日間の競技に臨む。

15日からはいよいよ終盤戦最大の山場と予想される、ハラドからシュバイタのマラソンステージ（ビバークでのメカニックによる整備が禁止されたステージ）に突入する。シュバイタではメカニックのサービスが受けられないため、選手たちは車載のスペアパーツと、自分たちの手で整備した車両で2日間を走り切らなければならない。車両を壊さずにより速く走ることが求められる上、UAE国境にも近いシュバイタ周辺には難易度の高い砂丘が待ち受ける。