悪天候のためSS距離を短縮
マラソンステージの１日目を無事に終了

戦況

15日の行程はハラドからシュバイタへ向かうルートで競技が行われた。強風により競技者の安全が確保できないため、534kmのSS（競技区間）は345kmに短縮された。TLCの2台のトヨタ・ランドクルーザー200シリーズはクリスチャン・ラヴィエル／ジャン・ピエール・ギャルサン組の326号車が総合34位、三浦昂（トヨタ車体社員）／ローラン・リシトロイシター組の338号車が39位で無事ゴール。この結果により累積順位は326号車が総合28位、338号車が32位とした。

ダカールラリー2020も残り3ステージ。15日のシュバイタへ向かう第10ステージは、メカニックが不在のマラソンステージ（ビバークでのメカニックによる整備が禁止されたステージ）として設定され、競技者以外による修理やスペアパーツの供給は許されない。険しい砂丘地帯を通過するコースとあわせ終盤戦の難所となった。

SSは序盤から大きな砂のうねを延々と越えていく形の砂丘が登場し、その後は砂の台地を行く区間になった。ナビゲーションも難しく、上位勢を含む多くの車両がミスコースを喫した。

競技は予定通りに開始されたが、その後SSが通過する地域では強い風が吹き、競技続行が危険と判断した主催者は、ステージ後半部分をキャンセルし、舗装路区間のニュートラルゾーンが終了する345km地点がSSゴールとされた。その後は137kmのリエゾン（移動区間）でシュバイタへ到達した。

SSが短縮されたこともあり、326号車は終始落ち着いたペースでこのSSを走り切り、ノートラブルでゴール。同じく手堅い走りを見せた338号車はうねから降りた際に左前のサスペンションに多少ダメージを受けたが、走行に支障はなかった。

シュバイタのビバークは砂丘の真ん中にあり、周囲は高い砂丘がそびえている。TLCの2台のドライバーとナビゲーターは、メカニックのいないビバークで粛々と16日のハラドへの行程に向けた整備を行った。

ハラドへ戻る16日は、シュバイタ周辺の難易度の高い砂丘地帯を中心に365kmのSSが予定されている。前夜にチームの点検や部品交換を受けていない状態で臨むため、文字通り難関となる。