経営理念
当社は、基本理念の中に、「豊かな社会づくり」「 お客様第一よい商品」「 創造力と活力」「 共存共栄」を掲げ、その実現に向けて、取り組んでいます。
コーポレート・ガバナンス
執行役員制度を導入し、事業戦略展開の迅速な意思決定およびオペレーションのスピードアップを図っております。 また、社外を含む監査役の監査ならびに会計監査人による会計監査のほか、独立した監査室が、財務報告の信頼性及びコンプライアンスの領域を重点に内部監査を実施しています。
全役員および監査役で構成する「CSR・CN委員会」とその下部組織として4つの委員会を設置し、重要課題について 審議・対応しています。また、南海トラフ地震による大規模被災を想定し、BCM* 委員会組織で対策の充実強化に取り組んでいます。
ステークホルダーとの関わり
CSRマネジメント/ステークホルダーとの関わりお客様との関わり
品質
基本的な考え方
お客様の笑顔のために、良い商品を提供
私たちは、お客様に安全で安心して使って頂ける製品づくりを目指しています。世界中のお客様からの様々な期待に応えるため、求められる品質水準・使われ方を現地調査し、「もっといいクルマづくり」に反映します。
主な取り組み
お客様第一を全社員で実践するために
わたしたちは「お客様第一」「品質第一」「現地現物」を忘れぬよう、階層別の品質教育とともに品質講演会・品質事例展示会などを通じて、「お客様の笑顔のために、仕事の質を高めていく」ことを改めて認識し、日々の仕事に繋げています。
お客様の声を製品へ反映する
世界中のお客様の生の声を現地現物で調査、製品開発に反映しています。品質保証部門の担当者が自らお客様・市場ニーズを把握するため、市場での使われ方調査を行っています。
お客様の声からの早い改善の推進
車を購入されたお客様からの貴重な品質情報を一日でも早く入手し早く改善するために、トヨタ自動車ときめ細かく連携して、迅速な「EDER※」活動を進めています。
海外の情報に対しても、現地現物での早い原因調査、早い展開のために、各地域の駐在員が活動しています。
※EDER : Early Detection and Early Resolution
EDERとは、いち早く市場品質問題を発見し、直ちに 問題を解決し、速やかに改良・改善の結果をお客様にフィードバックすることです。
品質は工程で造り込む(自工程完結の考え方)
製造現場だけでなくスタッフ業務においても、「お客様(後工程)に迷惑をかけない」「自ら仕事の成果の良し悪しをその場で判断できるようにする」を、すべての仕事で実践しています。
具体的には、それぞれの仕事を下記の観点で継続的に改善しています。
- 自分自身の役割・使命を認識する
- お客様の要求ニーズを正しく把握する
- 目的・目標を達成するためのプロセスを考える
- プロセスを確実に実行するための良品条件を明確にする
- 実践し問題があれば改善を重ねる
福祉車両・特装車
基本的な考え方
全ての方に「移動の自由」と「喜び」を提供
身体の不自由な方に加え、高齢者、介護者やご家族の皆さんに喜ばれる福祉車両、及び皆様の生活を支える多様な特装車を、お客様のニーズ・要望を把握・反映しながら開発、提供に取り組んでいます。
主な取り組み
お客様の用途・目的に合った様々な福祉車両の開発
福祉車両開発は1968年に車いすの方を乗せて移動する車両の改造に始まりました。以降、トヨタ自動車とともにお客様の用途・利用目的を調査・企画検討し、車種の拡大や機能・装備の充実に取り組んでいます。
介助用福祉車両をはじめ、自ら運転される方に適した自操タイプの福祉車両・福祉機器の開発・普及、他社車種への搭載、さらに海外市場も視野に入れて取り組んでいます。
ステークホルダーとの関わり
CSRマネジメント/ステークホルダーとの関わり取引先様との関わり
基本的な考え方
「もっといいクルマづくり」を目指して
オープンでフェアな取引を推進し、取引先様との相互信頼にもとづく共存共栄をめざした調達活動の実践により、もっといいクルマづくりに取り組んでいます。
調達の基本的な考え方
当社との取引を希望される国内外の全ての取引先様に対して国籍・企業規模・取引実績の有無を問わず公正かつ公平な参入機会を提供しています。
そのために、当社では「調達の基本方針」を定め、調達活動をグローバルに展開し、取引先様と一緒にお客様第一を推進しています。
主な取り組み
商品開発やものづくりを全てのサプライチェーンの皆様と一体となり提案
モデルチェンジを迎える車に対し、幅広く参入機会をつくることに加え、当社のクルマづくりを知って頂くために、取引先様に部品を見ていただく部品検討会及び取引先様からの新技術のご提案展示会等を開催し、全てのサプライチェーンの皆様と当社が一体となり、いいクルマづくりに向けて提案活動をしております。
またオープンでフェアな取引と相互信頼をより強化する為に、当社の調達活動を取引先様にアンケート調査にて評価して頂きご意見・ご要望をお聞きしながら今後の調達活動に反映しております。
取引先様との情報共有
当社の動向や調達活動方針を 取引先様と共有するため、「調達方針説明会」(毎年3月)を初め、「経営講演会」(2回/年)、「CSR勉強会」(2回/年)などを開催しております 。
また、取引先様への期待を明確にするため、「仕入先サステナビリティ ガイドライン」・「グリーン調達ガイドライン」を作成し展開しております。
<責任ある資源・原材料調達>
人権・環境などの社会問題を引き起こす原因となりうる原材料(例:コンゴ産紛争鉱物等*)の使用による地域社会への影響を考慮した調達活動を行うこととし、懸念のある場合は、使用回避に向けた施策を行う。*コンゴ民主共和国および周辺諸国から算出される鉱物で、且つ同地域の武装勢力の活動資源となっている鉱物
取引先様も参加しての勉強会による啓蒙活動
取引先様の協力会である「車体協和会」での研究会及び展示会や災害ゼロ化に向け「輸送研究会」・「安全衛生連絡会」など各種活動の勉強会を通した啓蒙活動を実施しております。
ステークホルダーとの関わり
CSRマネジメント/ステークホルダーとの関わり社員との関わり
人材育成
基本的な考え方
お客様の笑顔と感動を思い浮かべ
お客様に“満足”をいただける「いいクルマづくり」には、社員一人ひとりが活力ある職場でいきいきと働くことができ、従業員が持続的に成長していくことが重要です。
そのために将来目指すキャリアビジョンを明確にし、グローバルに活躍できるプロ人材の育成カリキュラムも取り入れた人材育成のしくみを体系化して取り組んでいます。
人材育成の基本的な考え方
当社は、社員一人ひとりが将来目指すキャリアビジョンを持ち、主体的にいきいきと働く「自律型人材」の育成に力を入れています。
個々人に目を向けて、育成を計画的にサポートする「キャリアサポートプログラム(CSP)」を運用し、マネジメント研修、問題解決研修などの教育機会の提供と、OJT、ローテーションや海外育成出向などの経験の付与により、個々人の成長を促進しています。
主な取り組み
プロ人材の育成
技術開発者教育は、階層毎に最新の実務に即した教育を、教育展示場、CAD教育場を使って現地・現物で、体感しながら実施しています。
生産技術者教育は、車両分解などの基礎技術教育、仕事の仕方や物の考え方、階層別の技術教育を行い技術力の向上に取り組んでいます。
技能系社員教育と訓練は、更なる技能向上を目指した技能研鑽・技能伝承ならびにグローバル人材の育成に取組んでいます。
グローバル人材の育成
オールトヨタ車体グループ全体の海外事業拡大のため、グローバル人材育成の充実に取り組んでいます。
海外事業展開に対応出来る人材の早期育成策として若手社員を対象とした育成出向制度を2011年度より導入しています。
安全・健康
基本的な考え方
安全第一を最優先に「安全な人と職場づくり」ならびに社員の心身両面の健康をめざして
トップの安全第一の場づくりと社員一人ひとりの安全感性を高める活動の強化など取引先様、海外子会社全てでゼロ災害を目指し活動を推進するとともに、もっといいクルマづくりをしていくためには、社員が健康であることが重要であると考え、“こころ”と“からだ”の健康で充実した会社生活をおくれるよう、きめ細かいフォローを推進しています。
トヨタ車体安全衛生基本方針
【基本理念】
トヨタ車体に働くすべての人の安全と健康の確保は、経営の基盤であり、社会的責任であるとの認識の下、「人間尊重」と「安全第一」に徹し、安全・快適な職場づくり、心と身体の健康づくりに積極的に取り組み、「ゼロ災害」「ゼロ疾病」をめざす。
【行動指針】
- 安全と健康を全てに優先させる。
- 安全衛生に関する法令と、社内ルールを遵守し、高水準の安全健康職場をめざす。
- 良好なコミュニケーションと、一人ひとりの創意工夫を結集した全員参加活動をする。
- 継続的に改善する安全衛生マネジメントを進め、危険・有害要因の絶えざる排除を図る。
【健康宣言】
“こころ” と “からだ” が健康で、ケガや病気もなく働き続けることは、社員やその家族が安心して生活していくために最も重要なことです。
また、お客様に“満足”いただける 「もっといいクルマづくり」 をしていくためにも、社員が健康であることがその基盤であると考えます。
トヨタ車体は、社員一人ひとりが、健康で生涯にわたり充実した豊かな生活を送れることを願い、心身の健康維持・増進に向けた健康づくりを積極的に支援し、健康で元気にいきいきと働くことが出来る会社づくりに努めていくことを宣言します。
主な取り組み
全社員の安全第一に向けて
トップの安全第一の場づくり
全社安全大会で「安全・健康が全ての基本!」をスローガンに、社内役員・部課長及び関連子会社トップを含め全員で唱和し、災害ゼロの実現を誓い合いました。
また、9月にはトップによる安全活動現地確認会の場を設け、災害未然防止に向けた部・課長のフェルトリーダーシップ発揮や、設備のリスク低減活動状況の確認を行いトップ自ら安全第一を実践しています。
目標達成のための4Sを根幹とした安全骨太3本柱活動
当社では、4Sを根幹に「KY活動・リスクアセスメントとリスク低減・安全フロアマネジメント」の安全骨太3本柱活動の徹底により目標達成を目指します。
KY活動では「切創を中心としたカリキュラムの中で、キッチリ考えさせ理解度を確認して職場へ帰す全社KY教育への見直し」や「安全感性の低い人(経験・KY・性格)応じたきめ細かなケア」、リスク低減では「STOP6を中心とした対策推進」や「リスクアセスメントを正しく評価できる管理監督者の育成と職場実践強化」、安全フロアマネジメントでは「職場の弱点を見抜き底上げしていく監査への見直し」といった対策に取り組んでいます。
これらの基本方針を基に職場で展開される対策をやりきり、目標を達成に向けて取り組んでいます。
取引先様、海外事業体の安全第一活動
当社敷地内における災害発生をゼロにしたいとの考えのもと、仕入先や外来工事業者の方たちと連携し、安全活動に取り組んでいます。
海外でも安全な人づくりが重要との考えのもと、日本と同様の体験型KY(潜在危険抽出)訓練を、安全道場を開設し実施しています。また特に高リスクなクレーン作業は、現地トレーナーを日本側で研修し研修した結果を海外にて確認、フォローする事により、安全なクレーンオペレーターづくりに繋げています。
主な取り組み
健康で充実した会社生活をおくるために
親しみの持てる心の相談室を目指して
富士松・いなべ・吉原工場へメンタルヘルスの専門家である臨床心理士を配置し、相談体制を整備しています。
また、ストレスチェックを全従業員へ実施し、高ストレス者への面談実施と職場診断結果を活用した職場環境改善のための職場懇談会を実施しています。併せて個人のストレス耐性強化をねらい、セルフケア教室を実施しています。
健康な習慣を身に付けるために
生活習慣を見直すきっかけを与えるために新生協会館3階へ健康づくりフロアを’17年7月にオープンさせ、健康づくり教室や体力測定、仕事の行き帰りに自由に使えるトレーニング施設として活用することで従業員の健康度向上を推進しています。
禁煙者創出のために
生活習慣病を引き起こす最大のリスクファクターである喫煙を防止するために全社喫煙対策プロジェクトを立上げ、各職場より禁煙チャレンジャーを募り、毎年多くの方が見事に禁煙に成功しています。また、2023年敷地内禁煙に向けたロードマップのもと毎月トヨタ車体禁煙デーを設け、禁煙のきっかけづくりを継続的に実施しています。
がんの早期発見対応のために
各種がん検診を自己負担なしで社内検診として実施し、がんの早期発見と適切な治療を実施できるよう外部医療機関へ紹介しています。胃バリウム検査に加えて胃がんリスク評価および乳がん、子宮頸がん検診を実施し、がん対策を推進しています。
ダイバーシティ推進
基本的な考え方
ダイバーシティの推進と良き社会人であるために
多様な人材が安心していきいきと働けるよう、ダイバーシティに対する取り組みを推進しています。また、良き社会人であるための意識づくりにも努めています。
主な取り組み
女性の活躍推進
仕事と育児の両立を支援するため、育児休職制度や社内託児所の設置など、『働き続ける』ための環境を整備しています。
更に、柔軟な短時間勤務制度や部分在宅勤務といった制度の拡充や、女性の能力発揮を支援する上司向けのセミナー実施など、『イキイキと活躍』できる環境整備にも積極的に取り組んでいます。
高齢者の働き方支援
すべての人がいきいきと働き続けられることを目指し、誰でも働きやすい「らくらく工程づくり」を推進しています。
40才・50才の方を対象に「意識づけセミナー」を開催し、「働き方」、「資産形成」、「体力づくり」に関して早い段階から計画的に考える機会を設定しています。
障がい者の雇用促進
障がい者雇用率は法定雇用率越えを維持しており、正社員として勤務しています。入社を希望する高校生とその家族向けの「インターンシップ」や配属職場の上司を対象とした「手話教室」などを実施し、障がい者の活躍支援に積極的に取り組んでいます。
人権意識の深化
「個人の尊重」の意識向上をねらい、同和問題や女性・外国人の人権等、様々な人権課題についての社内教育を、全社員に対して行なっています。また、社外研修にも社員を積極的に派遣し、部落問題をはじめとする人権問題のスペシャリストの養成にも力を入れています。
活力ある職場づくり
基本的な考え方
「活力ある職場づくり」に向けたコミュニケーション活動
社員一人ひとりの幸せと会社の発展を支える活力ある職場風土をつくるため、フォーマル・インフォーマル両場面でのコミュニケーションの活性化、一体感の醸成を図っています。
主な取り組み
明るく楽しく元気良い職場をめざして
フォーマル活動として、上司との面談や小集団活動などを通じて、また、インフォーマル活動として、各種イベントを通じて、職場や職位の枠を超えたコミュニケーションの充実や一体感の醸成を図っています。また、CVカンパニーの一体感を感じられるようトヨタ・トヨタ車体の相互のイベント参加を通じた交流を実施しています。
ステークホルダーとの関わり
CSRマネジメント/ステークホルダーとの関わり地域社会との関わり
基本的な考え方
社会から必要とされる企業を目指して
社会から必要とされる企業であるためには、企業として社会的責任を果たし、地域のみなさんから信頼されることが大切であると考えます。わたしたちは、トヨタ車体グループらしさを活かした領域(環境・社会貢献)で、社会貢献活動の充実に取り組んでいます。
主な取り組み
次世代育成・地域との連携
地域社会とのふれあいを大切にし、地域社会との共生を目指した青少年スポーツ支援、クリーン活動などに積極的に取り組んでいます。
スポーツ指導・支援活動
体育館、グランド等の地域への施設開放、男子ハンドボール・女子バレーボール部員による小中高生への指導支援。
トヨタ車体カップサッカー大会の開催
地域社会とのふれあいを大切にし、地域社会との共生を目指した青少年スポーツなどの活動を積極的に取り組んでいます。
近隣小学校と連携した工場見学の実施
モノづくりの現場を知るお手伝いとして、工場見学会を実施しています。近隣小学校の社会科学習の工場見学を中心に、一般の方にも広く門戸を広げ、多くの方にご来場いただきました。
地域の学校を対象に中学生職場体験学習
トヨタ車体では、中学生職場体験学習として中学生の受入れを実施しています。本社では、刈谷市・知立市の学校を対象に、社内工場見学、クレイモデル・板金・塗装体験などを実施しており、開発から生産までの流れを知ることのできる、トヨタ車体ならではの特色ある内容となっています。
地域にある特別養護老人ホーム(洲原ほーむ) 車いす清掃
刈谷市の特別養護老人ホーム「洲原ほーむ」へ2カ月に1回、社員ボランティアにより20名体制で車いす清掃の他、ベッドや福祉車両の清掃を実施しています。
地域と一体となった防災訓練と啓蒙活動
吉原工場「ふれあいロード」を活用し、周辺3自治区と共に公園内に設置している「かまどベンチ」を実際に使用し、地域と一体となった体験・体感型の防災訓練を、ウォーキング大会と併せて実施しています。
周辺地域の清掃活動
いなべ工場と、工場で働く関連企業12社とともに、連休前の年3回(4月・8月・12月)、クリーン活動「イナベンジ」と銘打って周辺エリアを広い範囲で清掃しています。
※イナベンジ…inabe(いなべ)+scavenge(ゴミ拾い)の意味
地域防犯活動
多発する街頭犯罪(ひったくり、車上荒らしなど)防犯活動として、地域の住民、警察、市と連携をとりながら、工場所在地で「地域防犯パトロール隊」を結成し、犯罪防止活動に取り組んでいます。